20241008

新刊の御案内です。

■『工芸青花』20号
□2024年9月20日刊
□A4判|45R製麻布張り上製本|見返し手漉和紙(備中)
□カラー152頁|望月通陽の型染絵を貼付したページあり
□限定1200部

*御購入はこちらから
https://store.kogei-seika.jp/products/kogeiseika-20
*各地の書店、ギャラリー等でも販売しています
https://www.kogei-seika.jp/about/booksellers20.html
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目次

1|川瀬敏郎と黒田泰蔵
・花と器 菅野康晴
・轆轤と虚空 大久保満男
・二つの世界 木本和久
2|スイスのロマネスク ツィリスのザンクト・マルティン聖堂
・巡礼とアルプス 小澤実
・天井画のなかの海 金沢百枝
3|赤穂緞通
・海辺の町の絨毯 阪上梨恵
4|瓦
・古瓦のたのしみ 田中恵子
・日本の瓦小史 前橋重二
連載
・ロベール・クートラスをめぐる断章群14・完 堀江敏幸
精華抄
備中和紙 若菜晃子
扉の絵 望月通陽
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以下、4章リードです。

4|瓦

飛鳥、白鳳、奈良時代の作を主に、寺院の屋根に葺かれていた古瓦の特集です。瓦といっても無文の丸瓦、平瓦ではなく、瓦当部分に文様のある軒丸瓦、軒平瓦をとりあげています。そうした古瓦がいまも屋根にありつづけている例はほぼないので、下記の3者の収集品を撮影、掲載しました。
山路天酬(埼玉県・あさか大師香林寺山主)
常楽寺(長野県)
東大寺龍松院(奈良県)
 特集のきっかけは骨董商ふたり、田中恵子さん(古美術陣屋)と小松義宜さん(honogra)でした。ふたりとは『工芸青花』17号特集「無窮亭河瀬虎三郎」の取材で奈良に同道、そのおり古瓦の魅力を説かれ、得心し、記事をつくることになりました。ふたりは右のコレクションの紹介者であり、特集の監修者でもあります。
 後半、美術ライターの前橋重二さんによる「日本の瓦小史」的概説も掲載しています。6世紀末の渡来から江戸時代にいたる、製法工法の変遷等の要点をまとめた、他にない読みものと思います。S
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しぶい特集かもしれませんが、屋根のみかたがかわりました。骨董を文化とみなす陣屋さん、honograさんともに、11月はじめの花器展(以下)にも御参加いただきます。

■seikanet:花器展
□11月2・3・4日|11−17時|青花室2(神楽坂)
*11月2日は青花会員のみ
□監修|高木孝(古美術栗八)
□出品|甍堂/大塚美術/花徑/花元/画室/逆光/工藝丹中/膏肓社/骨董いわた/骨董うまこし/古美術うまのほね/古美術川﨑/古美術京橋/古美術栗八/古美術陣屋/古美術りつ/古美術28/綵花堂/志村道具店/世田谷八木/草友舎/鳥声/つつみ美術/トトトト/白日/古道具安田/gallery uchiumi/Gallery ULALA/honogra/IMADO/kikue/LAPIN ART/objects









20241007

■『工芸青花』20号
□2024年9月20日刊
□A4判|45R製麻布張り上製本|見返し手漉和紙(備中)
□カラー152頁|望月通陽の型染絵を貼付したページあり
□限定1200部

*御購入はこちらから
https://store.kogei-seika.jp/products/kogeiseika-20
*各地の書店、ギャラリー等でも販売しています
https://www.kogei-seika.jp/about/booksellers20.html
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目次

1|川瀬敏郎と黒田泰蔵
・花と器 菅野康晴
・轆轤と虚空 大久保満男
・二つの世界 木本和久
2|スイスのロマネスク ツィリスのザンクト・マルティン聖堂
・巡礼とアルプス 小澤実
・天井画のなかの海 金沢百枝
3|赤穂緞通
・海辺の町の絨毯 阪上梨恵
4|瓦
・古瓦のたのしみ 田中恵子
・日本の瓦小史 前橋重二
連載
・ロベール・クートラスをめぐる断章群14・完 堀江敏幸
精華抄
備中和紙 若菜晃子
扉の絵 望月通陽
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以下、3章リードです。

3|赤穂緞通

2021年の秋から、なんどか赤穂(兵庫県)をたずねました。緞通を取材するためです。緞通とは敷物用の厚手の織物で、中国語「毯子(タンツ)」の宛字です。室町時代に渡来し、江戸後期には大阪(堺緞通)や佐賀(鍋島緞通)でも織られていました。
 瀬戸内海に面した町、赤穂といえば江戸前期(17世紀)に生産がはじまり、日本一と称された塩と、赤穂事件(四七士の討入り。1702年)が有名ですが、幕末に児島なか(1823-1903)というひとりの女性が試行錯誤のすえに織りはじめた緞通も、一時は堺、鍋島と並称されるほどの名物でした。
 ただし戦後は産業としては衰退し、織り手の数も減るばかりで、今回取材し、文もよせてくれた阪上梨恵さん(1983年生れ)が20代終りにこの地で赤穂緞通と出会い、織り手を志したころには、「講習会」というかたちで技術を伝承するようになっていました。
 阪上さんは新作の織り手であるとともに、赤穂緞通の古作を収集、修復も手がけています。この特集では阪上さんといくつかの場所(尾道、赤穂、坂越、龍野)をたずね、古作の緞通が敷かれた風景を取材しました。S

古寺や旧家でつかわれる緞通で、「鍋島」とよばれているものも、じつは赤穂緞通が多いことを今回の取材で知りました。迷いと決意が率直に記された、阪上さんの文とてもよかったです。青花室での展示もまたお願いしたいと思っています。









20241006

『工芸青花」の新刊20号を紹介しています。
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■『工芸青花』20号
□2024年9月20日刊
□A4判|45R製麻布張り上製本|見返し手漉和紙(備中)
□カラー152頁|望月通陽の型染絵を貼付したページあり
□限定1200部

*御購入はこちらから
https://store.kogei-seika.jp/products/kogeiseika-20
*各地の書店、ギャラリー等でも販売しています
https://www.kogei-seika.jp/about/booksellers20.html
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目次

1|川瀬敏郎と黒田泰蔵
・花と器 菅野康晴
・轆轤と虚空 大久保満男
・二つの世界 木本和久
2|スイスのロマネスク ツィリスのザンクト・マルティン聖堂
・巡礼とアルプス 小澤実
・天井画のなかの海 金沢百枝
3|赤穂緞通
・海辺の町の絨毯 阪上梨恵
4|瓦
・古瓦のたのしみ 田中恵子
・日本の瓦小史 前橋重二
連載
・ロベール・クートラスをめぐる断章群14・完 堀江敏幸
精華抄
備中和紙 若菜晃子
扉の絵 望月通陽
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以下、2章リードです。

スイスのロマネスク ツィリスのザンクト・マルティン聖堂

美術史家の金沢百枝さんとは18年、歴史家の小澤実さんとも16年、西洋中世ロマネスク美術の記事をつくりつづけています。記事は旅の記録でもあります。今回は、2016年の7、8月に旅したスイス・ロマネスクの特集です。
 スイス東部、小都市クールのやや南、アルプス越えの難所として知られるサン・ベルナルディーノ峠の小村ツィリスの谷あいに、ザンクト・マルティン聖堂は建っていました。塔のある、さほど大きくない単廊式の聖堂で、創建は5世紀、いまの建物は1100年前後の建造です(内陣部は1509年に改築)。そのころ(ロマネスク時代)は、キリスト教徒のあいだで巡礼熱がたかまった時期で、このあたりも険路をおして多くの巡礼者がゆききしたはずです。
 ツィリスの聖堂を取材した目的は、身廊の天井いっぱいに描かれた絵でした[34-35頁]。約1米四方の板絵153枚で構成されており、縦9列、横17列あります[50頁]。主題はキリスト伝と聖マルティヌス伝で、四囲を海と、そこにたたずむ奇妙でときにチャーミングな怪物たちがとりかこんでいます。画家は3人とされており、年代は12世紀前半、現存する天井板絵(物語絵)では西欧最古です。
 往時の巡礼者がどう感じたかまではわかりませんが、各場面をふちどるさまざまな植物文、抽象文もすてきでした。S
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12月18日夜、ひさしぶりに金沢さんの美術講座をおこないます。詳細は後日お知らせします。









20241005

『工芸青花」の新刊20号を紹介しています。
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■『工芸青花』20号
□2024年9月20日刊
□A4判|45R製麻布張り上製本|見返し手漉和紙(備中)
□カラー152頁|望月通陽の型染絵を貼付したページあり
□限定1200部

*御購入はこちらから
https://store.kogei-seika.jp/products/kogeiseika-20
*各地の書店、ギャラリー等でも販売しています
https://www.kogei-seika.jp/about/booksellers20.html
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目次

1|川瀬敏郎と黒田泰蔵
・花と器 菅野康晴
・轆轤と虚空 大久保満男
・二つの世界 木本和久
2|スイスのロマネスク ツィリスのザンクト・マルティン聖堂
・巡礼とアルプス 小澤実
・天井画のなかの海 金沢百枝
3|赤穂緞通
・海辺の町の絨毯 阪上梨恵
4|瓦
・古瓦のたのしみ 田中恵子
・日本の瓦小史 前橋重二
連載
・ロベール・クートラスをめぐる断章群14・完 堀江敏幸
精華抄
備中和紙 若菜晃子
扉の絵 望月通陽
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以下、1章リードです。

1|川瀬敏郎と黒田泰蔵

川瀬敏郎(花人。1948年生れ)と黒田泰蔵(陶芸家。1946-2021)。ふたりは花とやきものという、ともにながい歴史をもつ日本文化のふたつのジャンルを、だれの眼にもわかるかたちで更新しました。それは様式ばかりでなく、川瀬さんは「たてはな」と「なげいれ」、黒田さんは「轆轤」と「白磁」という概念を再創造したといえます。
 黒田さんの器にいけるというこの特集は、川瀬さんの案でした。ふたりの関係は(川瀬さんが黒田作品を実見したときからかぞえれば)30年余になります。両者の交流については見聞きしたことを短文にまとめました[15頁]。川瀬さんにとって黒田さんがとくべつな作家だったことはあきらかですが、そこに人づきあいという要素はほぼありません(川瀬さんはつねにそうです)。今回の花は、黒田白磁とはなにか、だけでなく、現代作家の器にいけるとはどういうことか、という問いでもあったように思います。
 特集後半は伊豆の黒田邸を取材したものです。主なき庭とコレクションに、故人の視線をしのびました。文章は、黒田さんが信頼していた友ふたりによる惜別の辞です。S
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11月はじめ、川瀬さんの花会を神楽坂で開催します(青花祭内)。

■花会|川瀬敏郎|SOKO KAKAI:始源の記憶
□11月2−4日|11−17時|青花室1(神楽坂)
*11月2日は青花会員のみ
https://www.kogei-seika.jp/seikafes/s2024.html









20241003

骨董通販サイト「seikanet」更新しました(月2回更新)。今回は自由出品です(10月15日まで)。

online antique store|古董邮购网站
https://store.kogei-seika.jp/

seikanet の監修者は青花ブログでもおなじみの古美術栗八・高木孝さん。出品者は高木さん推薦の骨董商です。

*商品によっては海外発送も可能です(各商品の説明欄を御覧ください)。
*There are items which cannot be shipped internationally. In the description of the items, you can see if they can be shipped overseas.
*可寄送至海外的商品会在说明栏中注明。关于海外运费,请参阅“关于运输和发货”

来月はじめには、高木さん監修、(通販ではない)seikanet 展を神楽坂で開催します(青花祭内)。
https://www.kogei-seika.jp/seikafes/s2024.html

■seikanet:花器展
□11月2−4日|11−17時|青花室2(神楽坂)
*11月2日は青花会員のみ
□監修|高木孝(古美術栗八)
□出品|甍堂/大塚美術/花徑/花元/画室/逆光/工藝丹中/膏肓社/骨董いわた/骨董うまこし/古美術うまのほね/古美術川﨑/古美術京橋/古美術栗八/古美術陣屋/古美術りつ/古美術28/綵花堂/志村道具店/世田谷八木/草友舎/鳥声/つつみ美術/トトトト/白日/古道具安田/gallery uchiumi/Gallery ULALA/honogra/IMADO/kikue/LAPIN ART/objects





202401001

古美術栗八・高木孝さんの連載「花と器と」更新しました。器は時代竹籠。随想は、一二三美術「サイトウさんのこと4」です。
https://www.kogei-seika.jp/blog/takagi_hana/061.html

〈床の軸は仙厓筆「寒山画讃」。寒山が頭を深く下げて巻物を見ている姿ですが、私には子供のお辞儀にしか見えません〉。ここ数年、栗八さんのところで仙厓の書画の変遷を眼にし、高木さんの解説をきくうちに、なんだか身近に思えてきました(むろん高僧なのですが)。

高木さん監修の骨董通販サイト「seikanet」も更新しました。
https://store.kogei-seika.jp/

来月はじめには、高木さん監修、(通販ではない)「seikanet」展を神楽坂で開催します(青花祭内)。
https://www.kogei-seika.jp/seikafes/s2024.html

■seikanet:花器展
□11月2−4日|11−17時|青花室2(神楽坂)
*11月2日は青花会員のみ
□監修|高木孝(古美術栗八)
□出品|甍堂/大塚美術/花徑/花元/画室/逆光/工藝丹中/膏肓社/骨董いわた/骨董うまこし/古美術うまのほね/古美術川﨑/古美術京橋/古美術栗八/古美術陣屋/古美術りつ/古美術28/綵花堂/志村道具店/世田谷八木/草友舎/鳥声/つつみ美術/トトトト/白日/古道具安田/gallery uchiumi/Gallery ULALA/honogra/IMADO/kikue/LAPIN ART/objects




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