20240330
はじまりました。1948年生れから1995年生れまで、15人の作家たち。流行を追わず、にもかかわらず時代の断面をみせてくれる器──が、松本さんのえらぶ基準とのことでした。本日(30日)、松本さん在廊予定です。─
■展覧会|「うつわ」のいまと未来
□3月29日−4月2日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
□出品|松本武明(ギャラリーうつわノート)
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20240301.html
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森岡成好
森口信一
山本雅彦
稲吉オサム
大平新五
大桃沙織
中田光
日高伸治
四海大
阪本健
外池素之
金本美香
川端まさみ
市川恵大
一之
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今日明日は近所で以下の展観もおこなわれています。おすすめです。
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■「盆」展示即売会
□3月30・31日|BOOTLEG gallery
□出品|花元+志村道具店
https://www.instagram.com/p/C5HUnxzyxrf/?img_index=3
20240328
明日からです(明日29日は青花会員のみ)。たとえば、森口信一さんの我谷盆(写真)と他の木工作家の我谷盆では相対的なちがい以上のちがいがある。松本さんはそれを承知で、今回森口さんの我谷盆を出品する。その理由を知ることが今展の主題です。─
■展覧会|「うつわ」のいまと未来
□3月29日−4月2日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
□出品|松本武明(ギャラリーうつわノート)
*3月29日は青花会員と御同伴者1名
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20240301.html
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撮影|松本武明
20240327
今週末から。「今展によせて」で松本さんが言及している「生活工芸」については、特集をつくったことがあります(『工芸青花』7、12、17号)。https://www.kogei-seika.jp/book/kogei-seika017.html
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松本さんが監修者のひとりとなり、「『生活工芸』以後の工芸」を主題にかかげた「青花の会|工芸祭2020」のあとで、松本さんに話をきいたことがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=RDnud-TZNr0
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■展覧会|「うつわ」のいまと未来
□3月29日−4月2日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
□出品|松本武明(ギャラリーうつわノート)
*3月29日は青花会員と御同伴者1名
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20240301.html
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展示と講座のまえに。
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写真|赤木明登、内田鋼一、安藤雅信、辻和美、三谷龍二の器と匙。『工芸青花』17号より
20240326
今週末から。「うつわのいま」を問う展示で、松本さんがえらんだ作家は以下のみなさん。森岡成好、森口信一、山本雅彦、稲吉オサム、大平新五、大桃沙織、中田光、日高伸治、四海大、阪本健、外池素之、金本美香、川端まさみ、市川恵大、一之。その意図は、講座や会場でおききしようと思います。─
■展覧会|「うつわ」のいまと未来
□3月29日−4月2日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
□出品|松本武明(ギャラリーうつわノート)
*3月29日は青花会員と御同伴者1名
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20240301.html
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川越市の工芸ギャラリー「うつわノート」主人、松本武明さんによる展観です。松本さんは2000年代(「生活工芸」時代)のなかば、いまのSNS投稿(SNSによる展示紹介)の雛形ともいえるブログ「うつわノート」を書きはじめ、その後脱サラ、2011年にみずから工芸店をひらきます。以後は若手からベテランまで数多くの器作家の展示をおこなっていますが、たんに流行を追うのではなく、時代を読みとき語ろうとする気概を感じる、数少ない工芸ギャラリーのひとつです。「うつわ」(手工芸作家が生みだす生活道具)もまた時代の産物にほかならず、今展は、松本さんによる「時代論」でもあります。
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撮影|松本武明
20240325
3月31日まで。2本分です。坂田さんの本『古道具もの語り』刊行記念と、ギャルリももぐさ開廊25周年記念をあわせた企画でした。─
■通信講座|茶話会|安藤雅信+井出幸亮+菅野康晴|古道具坂田・サブカル・生活工芸
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-sawa-e1
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■坂田和實『古道具もの語り』(2023年/新潮社青花の会刊)
https://store.kogei-seika.jp/products/book-sakata-1
20240324
第3講が終りました。次回は課題の最終提出+講評会。すてきな(最適な)ゲストも予定しています。─
講座|中村好文|家具デザイン|全5回
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-nakamura-1
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写真は中村さんの家具展より。中村さんの『家具読本』も編集中です。
20240323
来週末から。多士済々のうつわ作家と、この状況をどう読みとくか。─
■展覧会|「うつわ」のいまと未来
□3月29日−4月2日|13−20時|工芸青花(神楽坂)
□出品|松本武明(ギャラリーうつわノート)
*3月29日は青花会員と御同伴者1名
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20240301.html
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松本さんから|先日八代亜紀さんが亡くなったというニュースを聞いて、ネットで歌(舟唄)をあらためて聴いてみたのですが、昭和歌謡を代表する歌手ならではの唄心があり、とても心に沁みました(特に演歌好きではないのですが)。
どのような分野でも似たような状況だと思いますが、かつてのような、時代を担う中心点は希薄になっているように思います。音楽は気軽に選べるサブスク時代ですし、うつわもSNSによって傾向は分散化し、ひと括りにできる流れが分かりづらくなっています。ネットの普及に伴い、誰もが簡単に情報を得られる反面、感動はスワイプするように短命化し、時間をかけて文化を醸成することは難しい時代なのでしょう。
昭和歌謡のように、心に残る曲や詞を書けるプロがいて、それを表現できる歌手によってそれらが時代に刻まれたのだとしたら、例えばギャラリーも、作家のライナーノーツを書くように、言葉にして、じっくりと1枚のアルバムの魅力を伝えることも大切じゃないかと思うのです。時代遅れかもしれませんが、常々そんな感動をお伝えしたいと思っています。
今回の企画展では、既にお付き合いのある作家さんとこれからの作家さんとを合わせて、令和時代の「うつわ心」をお聴き頂ければと思っております。
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撮影|松本武明
20240322
3月24日(日)まで。昨年11月におこなった講座の録画です。今日は福岡で高木さんと打合せでした。このふたりのことも(やっぱり)話しました。─
◾️通信講座|工芸と私30|高木崇雄|望月通陽と坂田和實
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-e30
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坂田和實と望月通陽、この二人について話をせよ、と求められた際に浮かんだのは、かつて赤瀬川原平が尾辻克彦名義で記した中古カメラについての文章だった。曰く、自分が求めているカメラは、手に取るとずっしりとしているけれど、空気よりも軽いもの、と。二人の仕事について、美術史における意味、などということを整理する気は、今はない。まだ整理整頓を行なう時期ではなく、望月さんは意気盛んだし、坂田さんが亡くなっても、坂田さんが残した仕事の余韻はまだまだ響いているから。ただ、二人の仕事に共通する、ずっしりとした軽さ、というのはどこから来るのだろうとは思う。そしてまた、望月さんにとっての坂田さん、坂田さんにとっての望月さんとはどのような存在だったのだろうか、と考える。そんなことを、古い文章など引きつつ、会場の方々を交えて話したい。(高木崇雄)
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写真|望月通陽展案内状(1980年於古道具坂田)
20240321
募集中です。─
■講座|沢山遼|工芸批評|全3回
1|古道具坂田ふたたび|4月11日18時@工芸青花(神楽坂)
2|バウハウス再考:事物と身体|5月9日18時@同
3|柳宗悦と霊的な力|6月13日18時@同
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-sawayama-1
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3|柳宗悦と霊的な力
民藝運動は、精神と物質をいかに結合するか、という問いに貫かれていました。その萌芽は、心霊現象を科学するという内容の論考を収録した最初の著作『科学と人生』(1911)に顕著に現れています。当時の柳は、心霊現象を科学的に解明することに強い関心を抱いていました。柳は心霊現象を精神的領域に、科学を物理的領域にあるものと考え、それらを架橋することで、精神と物質を結合させようとしたといえます。柳はこの本の存在を履歴から抹消しますが、この時期の柳の思考は、神智学や神秘主義に影響を受けた抽象芸術の誕生や、精神の科学であったフロイトやユングの精神分析、X線や放射線の発見、各種の遠隔通信技術の発展などとも時代的に並行しているという点において重要です。それらはいずれも、見えない領域への関心に突き動かされた動向でした。ゆえにこの当時、オカルトこそが、これら諸領域をつなぐものとして期待されたのです。民藝を考えるヒントがここにあるかもしれません。(沢山遼)
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写真|アンナ・カッセル《No.11》 1915年
20240320
募集中です。─
■講座|沢山遼|工芸批評|全3回
1|古道具坂田ふたたび|4月11日18時@工芸青花(神楽坂)
2|バウハウス再考:事物と身体|5月9日18時@同
3|柳宗悦と霊的な力|6月13日18時@同
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-sawayama-1
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2|バウハウス再考:事物と身体
バウハウスというドイツの芸術の学校は、教育機関であると同時に、実践的な生産共同体であろうとしました。バウハウスはゆえに、大学であれば学科に相当する教科過程を、モノを生産する「工房」と呼びました。さらにバウハウスは、初代の校長であるグロピウスが唱えたように、応用芸術(工芸)と純粋芸術(美術)の区別を撤廃することを掲げたことでも知られています。また、その工房は、絵画や彫刻などの芸術ジャンルによる区分ではなく、金属や織物などの、素材ごとに区切られていました。すなわちそこには、すべてのモノを事物として一元化する思考があったといえます。同じように、表現主義の影響を受けていたバウハウスが目指したのは、学生たちがジェンダーや人種などの帰属から解放され、個々の自律した主体としてその能力を開示することでした。そこから、バウハウスは、事物と身体との連動=水平的な交渉を取り戻そうとしたといえます。モダニズムの工芸の起源にあったはずの、事物と身体の交渉という問題を再考します。(沢山遼)
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写真|アルマ・ブッシャー《ハウス・アム・ホルンのための子ども部屋用家具》 1923年
20240319
募集中です。たのしみにしています。─
■講座|沢山遼|工芸批評|全3回
1|古道具坂田ふたたび|4月11日18時@工芸青花(神楽坂)
2|バウハウス再考:事物と身体|5月9日18時@同
3|柳宗悦と霊的な力|6月13日18時@同
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-sawayama-1
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1|古道具坂田ふたたび
古道具坂田は、モダニズムの芸術の影響を受けながら、同時に、利休や柳宗悦らの実践を日本文化の核心にあると捉え、それを戦後日本の文化状況のなかで復活させようとしました。それらの実践をふまえ、坂田さんは一貫して、生活のための道具という実用的なものを取りあげました。しかし、店に並んだとき、それらの道具は、朽ちていまでは実用性を失ったものでした。いま振り返ると、坂田さんが、その背反こそを重視していたのはあきらかです。生のための道具が、生きた世界から脱落すること。それが坂田の「美」の条件でした。とすれば、古道具坂田の実践は、生と死に引き裂かれた、ひとつのパラドクスであったといえます。この講座では、古道具坂田における生と死の引き裂かれを、戦後の日本文化を考えるためのふたつの最重要テクストである、小林秀雄「無情という事」と坂口安吾「日本文化私観」の二つの(対極的な)文章を通して考えます。(沢山遼)
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写真|『工芸青花』19号特集「古道具坂田と私」より
20240316
逆光・鈴木学さんの連載「ホノグラ的骨董」更新しました。今回も「続・瓦経(がきょう)」。https://www.kogei-seika.jp/blog/gyakko/012.html
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〈「この骨董が、アナタです」的な、物に対して自己を投影するある種のナルシシズムとは無縁の精神構造のようです。自分の買った物には、その是非はともかく少なからず自意識が反映しがちですが、小松さんの物にはそれが無い(ように見える)。仕入れから陳列、販売までの流れをデザイン化した、いわば自意識を行き渡らせたフォーマットを駆使した展開が SNS の浸透以後は常態化していますが……〉
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骨董/数寄と、評論/文芸はじつは切りはなせないものだったはずですが、近年は紹介/宣伝ばかりがめだちます。この連載は、なによりも、骨董批評の書き手としての鈴木さんに期待してはじめました。
20240315
古美術栗八・高木孝さんの連載「花と器と」更新しました。器は法隆寺天平古材、随想は「光さんのこと6」です。https://www.kogei-seika.jp/blog/takagi_hana/048.html
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〈天平古材と呼ばれる、木目の詰んだ檜の良材で、法隆寺の焼印が捺されています。これらは法隆寺に点在する古建築を修理した際に、傷んだ箇所を取り替えるために外された部材です〉
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高木さん監修の骨董通販サイト seikanet も本日公開しました。特集「3周年記念特別出品」です。
https://store.kogei-seika.jp/
20240314
ミラノ、ブレラ絵画館。Pere Serra, Carpaccio, Bergognone, Tieporo と図書室。帰国しました。20240312
ミラノ取材はロマネスクではなかったが、すこし時間ができたのでサンタンブロージョ聖堂へ。以下の本の取材時以来なので、14年ぶり。かわらずよい場所だった。いろいろ思う。─
金沢百枝+小澤実『イタリア古寺巡礼─ミラノ→ヴェネツィア』
https://www.shinchosha.co.jp/book/602207/
20240310
南仏取材の最終日も雨で寒くなりましたが、雨音、水音、風の音がきけて、かえってよかったのかもしれません。『工芸青花』ロマネスク特集。このあと、車と電車でミラノへゆきます。20240309
廻廊と側廊がいつもたのしみです。『工芸青花』南仏ロマネスク特集。20240308
古代の遺風色濃い南仏にきて、ときに素朴、稚拙ともいわれるロマネスク的表現は、(すくなくともここでは)故意としか思えなくなりました。『工芸青花』ロマネスク特集。20240307
リヨンからローヌ川ぞいに南下してアルルをめざすロマネスクの旅、前半の山場を終えました。天気もよくなり、よく歩きました。『工芸青花』南仏ロマネスク特集。20240306
放飼いの番犬(猛犬)に追われ、山上では北風にふかれた日でした。それでも、よい取材ができました。『工芸青花』フランス・ロマネスク特集。20240304
屋外撮影も多いのに昔から(たぶん)雨男で、今日はどしゃぶりでした。夕方には(おそらく)季節はずれの雪になりました。リヨンから、ローヌ川ぞいに南下する旅です。『工芸青花』ロマネスク特集。20240303
昨日から南仏、『工芸青花』のロマネスク取材です。リヨン美術館へゆきました。地元の画家 Fleury Richard が描くロマネスク聖堂(アルル、サントロフィー厶聖堂。1822年頃)。20240302
逆光・鈴木学さんの連載「ホノグラ的骨董」更新しました。今回は「瓦経(がきょう)」。https://www.kogei-seika.jp/blog/gyakko/0011.html
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〈善行を積んで極楽浄土に往生しようと、平安時代の貴族たちは塚を造営してその土中に経典を埋めることをもって作善行為と見なしました。紙本の経典では朽ちてしまうので、さらなる永続性を願って、粘土板に錐や箆で法華経や般若心経を彫りつけて素焼きしたものが瓦経です〉
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この連載は骨董通販サイト seikanet 関連記事です。
https://store.kogei-seika.jp/
20240301
古美術栗八・高木孝さんの連載「花と器と」更新しました。器は縄文大鉢、随想は「光さんのこと5」です。https://www.kogei-seika.jp/blog/takagi_hana/047.html
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〈(今でも、多くの骨董商が同年代の勤め人より少ない収入で暮らしているのが現状です)。光さんは収入より、束縛のない自由を大切にしていた気がします〉
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高木さん監修の骨董通販サイト seikanet は本日19時公開です。
https://store.kogei-seika.jp/