20160928
9月23日(金)、自由学園明日館(池袋)にて、青柳恵介さんの講座「古筆で読む和歌1」を開催しました。この講座では、古筆切(今回は石山切)を鑑賞したのち、影印本で古い和歌(今回は『古今和歌集』詠人知らずの恋歌)を読んでゆきます。つまり、「美術」と「文学」鑑賞の二本立てになります。影印本というのは、翻刻ではなく古い底本をそのまま複写したものです。青柳さんによれば、影印本を使えば変体仮名も読めるようになるとのことでしたが、果たして。
「冷泉家時雨亭叢書」にある、藤原定家自筆の古今和歌集の影印本が、今回の教科書です。定家の仮名は、同じ字母(もとになる漢字)を使うのでわかりやすいそうで、いくつかポイントを教えていただくと、確かに初心者でも少しずつ読めるように……。活字とは違い、一語、一文字を噛み締めるようにゆっくり読むので「自然に身体に入ってくる」と青柳さんがおっしゃるような鑑賞体験ができました。
いくつかの歌を鑑賞しつつ、万葉集とのつながりを感じさせることや、政治的・文化的背景なども説明していただきました。
次回は「小野小町の恋歌+高野切」です。定家の書で読むことを予定しています。ぜひ御参加ください。U
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20160925
『工芸青花』(年3回刊)の新刊6号ができあがりました。まず会員の方々へ、今週末−来週初に発送します。今号の内容は以下です。よろしくお願いします。Shttps://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=122
『工芸青花』6号
■2016年9月30日刊
■A4判/麻布張り上製本/見返し和紙(楮紙)/カラー176頁
■インディゴ染の古布(アメリカ)を貼付したページあり
■限定1000部
■目次
1|李朝と私
2|スペインのロマネスクーレオンのサン・イシドロ聖堂
3|数寄屋とはなにかー八勝館御幸の間
4|青花と私
5|意中の美術館
6|民芸と私
□|世界の布
□|精華抄
20160919
9月15日(木)夜、自由学園明日館(池袋)にて、河島思朗さんの講座「古代ギリシア・ローマ神話14」を開催しました。今回は「海神ポセイドンの物語」です。ポセイドン(ネプチューン)といえばギリシア神話の海の神として有名ですが、じつは大地の神でもあります。なぜか。答えのひとつは、エーゲ海に先住していたペラスゴイ人の信仰の反映という説。ポセイドンが都市の主神を決める争いで負けてばかりなのも、土地を追われ離散したペラスゴイ人の歴史の反映と思うと、物悲しさを帯びます。
次回は10月20日(木)、冥府の神ハーデースがテーマです。ギリシア人の死生観に迫ります。U
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20160917
今日は多治見のギャルリももぐさへ。三谷龍二展(10月2日まで)。三谷さんの白漆の皿は絵画のようにみることができます。夕方から三谷さんとももぐさの安藤雅信さんの対談。テーマは『「生活工芸」の時代』という本のことでした(かつて編集しました)。欧米や中国、台湾での展観がつづくふたりですが、日本とおなじようにやりたい、むこうにはないものなのだから、という三谷さんの冷静さが印象的でした。S20160916
東京アートブックフェア(TABF)にはじめて参加しました。今日から4日間(19日まで)。みたくなる本がたくさんあります。Shttp://tokyoartbookfair.com/
20160912
先週10日(土)は花人の川瀬敏郎さんの講座「日本の花2|京都教室」でした。『専応口伝』をはじめとする花伝書の読解、そしてつぎつぎといけかわる秋の草花。川瀬さん、いらしてくださったみなさん、ありがとうございました。会場にお借りしている思文閣京都では、いま、畠山耕治さんの個展「青銅」がひらかれています(18日まで。その後銀座へ巡回)。
http://www.shibunkaku.co.jp/gallery/
hatakeyama2016.html
青花の講座、今週15日(木)夜は古典学者・河島思朗さんの「ギリシア・ローマ神話」です。現代のヨーロッパ、中東を理解するうえでも役立つ歴史的観点もふくまれています。はじめての方もぜひ御参加ください。S
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20160909
10月の催事をお知らせします。講座「工芸と私」、次回は西麻布「桃居」の広瀬一郎さんです。■講座|工芸と私7|広瀬一郎|「桃居」という店のありかた
□10月9日(日)15時@MGP矢来スタジオ(神楽坂)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=118
■講座|金沢百枝|キリスト教美術をたのしむ19|スペインのロマネスク
□10月13日(木)18時半@自由学園明日館ホール(池袋)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=119
■講座|河島思朗|ギリシア・ローマ神話15|冥府の神ハーデース
□10月20日(木)18時半@自由学園明日館(池袋)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=120
■講座|青柳恵介|古筆で読む和歌2|小野小町の恋歌+高野切
□10月26日(水)18時半@自由学園明日館(池袋)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=121
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以下も引続き募集しております。
■講座|河島思朗|ギリシア・ローマ神話14|海神ポセイドンの物語
□9月15日(木)18時半@自由学園明日館(池袋)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=112
■講座|青柳恵介|古筆で読む和歌1|古今和歌集のよみ人知らずの恋歌+石山切
□9月23日(金)18時半@自由学園明日館(池袋)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=113
■講座|金沢百枝|キリスト教美術をたのしむ18|中世ヨーロッパの世界地図
□9月29日(木)18時半@自由学園明日館ホール(池袋)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=114
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以下のフェアに参加します。
■THE TOKYO ART BOOK FAIR 2016
□9月16日(金)‐19日(月祝)@京都造形大+東北芸工大/外苑キャンパス(東京北青山)
http://tokyoartbookfair.com/
よろしくお願いいたします。S
20160908
9月1日(金)夜、MGP矢来スタジオ(神楽坂)にて「工芸と私6」を開催しました。昨年『民藝のインティマシー』(明治大学出版会)を著した哲学者の鞍田崇さん、福岡で「工藝風向」を営む高木崇雄さんの対談で、テーマは「民芸を語る理由」です。近年はかつてに比べて、工芸を語る際に「民芸」に言及する人が多い気がするが……という話に対して、鞍田さんは、民芸を使う/考えることは、身近なところから少しずつ社会を変えてゆくことにつながり、それが現代人の心に響くのではないか、と答えます。高木さんは、そもそも柳宗悦の民芸運動は、美術工芸の制度化/近代化に対するアンチテーゼではあったけれど、それだけでなく、社会改革の側面もあると指摘しました。
会の後半は、柳が晩年に著した『美の法門』について、日本民藝館の月森俊文さんも加わり、白熱した議論が行なわれました。『美の法門』については、もうすぐ刊行する『工芸青花』6号で、月森さんに御執筆いただいています。
青花の講座、来週は古典学者・河島思朗さんの「ギリシア・ローマ神話|海神ポセイドンの物語」です(@池袋・明日館)。講師の方と御参加の皆さんとの対話も楽しみです。お待ちしております。U
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