20230331

はじまりました。〈冬の雨パンつけて傘返しけり〉。犀星句。肖像のようだと思いました。
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■展覧会|日置路花の書:「只」
□3月31日-4月4日|13-20時|工芸青花(神楽坂)
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20230301.html
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坂田和實「路花さんの書」

25年前に初めて書を買った。路花さんの書だった。それまで書を見てこなかったわけではない。しかし買うことは無かった。これ見よがしの技巧を誇り、表具に凝り、意味がなさそうな肩書を作品に付ける、いつまでたっても変りそうもないこの業界の保守的な眼に幻滅し、足はおのずと遠のいていた。
 文字は意味を内包し、思いを伝え、残す。書の作品とは、用途を持ち、自由に加工するには不便とも思える文字を、心の内側にとらえ、咀嚼し、これに、これまで積み重ね、又、捨てさってきた技量や経験をぶつけ、自らの裸を曝し生み出すものだ。書きに書き続け、自分を捨て、練り、絞り、表現する過酷な世界、単なるテクニックなんてものは通用しない。そして、ここまでくると、その書は型や枠から抜け切って自由を獲得し、無我の世界と繋がる。幼児の書や酒場の落書き、市場の値段札、拙とか只とか素といわれている世界と重なっている。
 路花さんの書はこの世界に限りなく近い。





20230330

「祇這是」(タダコレコレ。良寛詩より)。展示終りました。明日から。

■展覧会|日置路花の書:「只」
□3月31日-4月4日|13-20時|工芸青花(神楽坂)
*3月31日は青花会員と御同伴者1名
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20230301.html

2018年に日置路花さん(1936年生れ)の展示をおこなったとき、古道具坂田の坂田和實さん(1945-2022)に、以下の文をよせていただきました。時代をかえた眼利きとして知られる坂田さんが、おそらく唯一評価していた(共感していた、と書くべきかもしれません)書家が路花さんでした。今展の出品作は、「同志」をなくした路花さんによる追悼の書です。





20230329

最終回でした。8年間、2回の休み(金沢さんの入院と、コロナ禍による1回)だけで、毎月つづけてくれました。けして手をぬかない、金沢さんの姿勢と思いに多くをまなびました。かよいつづけてくださったみなさん、そしてあたたかくむかえてくださった明日館のみなさんにも、お礼申上げます。毎年みてきましたが、昨夜の桜がいちばんきれいでした。

■講座|金沢百枝|キリスト教美術をたのしむ86|新約篇13|受難伝5|復活
□3月28日(火)18時半@自由学園明日館(目白)
https://store.kogei-seika.jp/products/1034







20230326

満開でした。

講座|青柳恵介+壺中居|骨董の散歩道4
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=941





20230326

公開しました。

新連載|米山菜津子|工芸時評|1|傷と層
https://www.kogei-seika.jp/blog/yoneyama/001.html

米山菜津子 YONEYAMA Natsuko
1981年東京都生れ。2003年に東京藝術大学デザイン科卒業、グラフィック・エディトリアルデザイナーとして活動開始。CAP、PLUG-IN GRAPHICを経て2014年にYONEYAMA LLC.を設立。出版レーベルYYY PRESS主宰。オムニバス冊子『GATEWAY』を不定期で発行するほか、オルタナティブスペースSTUDIO STAFF ONLY運営としても活動している。青花の会とは、2019年『工芸批評』(新潮社)の装丁を担当してからのご縁。
https://natsukoyoneyama.tokyo.jp/





20230320

公開しました。

■通信講座|工芸と私24|金沢百枝|西洋工芸の歴史
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=1043

金沢さんから……2017年春、ロッテルダムのボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館の工芸コレクションを撮影する機会を得ました。第2次世界大戦中の空襲で焼野原になったオランダの旧市街、そして運河の底から、戦後、中近世の日用品が大量に発掘されました。『工芸青花』18号に掲載した品々とほぼ同時代の絵画に描かれた生活道具を見ながら、いま私たちがつかっているボトルやグラス、器のかたちが決まるまえの「日用品」の歴史をふりかえります。



20230318

講師のひとり、今村友宣さんのテンペラ画。

■実習|金沢百枝監修|西洋中世美術の技法|全5回
□2023年5・6・7・8・9月@工芸青花(神楽坂)
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=1042

美術史家と実作者から、モザイク、フレスコ、テンペラ、羊皮紙、カリグラフィーの歴史と技術をまなぶシリーズです。自作を実作します。

*一般募集は4月から(3月中は会員優先です)





20230317

発表者席。

講座|中村好文+増田奏|住宅設計入門|全8回
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=955
https://shop.kogei-seika.jp/products/detail.php?product_id=956





20230315

古美術栗八・高木孝さんの連載「花と器と」更新しました。器は布薩形水瓶。随想は「今村昌平さん」その3です。〈見えてきたのは、苦労して私塾の経費を捻出し、時間を作っては自ら実習を指導し、若き映画人を熱心に育てながら、映画制作(次作)の金策まで自ら行なっていた今村昌平(今平さん)の姿です〉
https://www.kogei-seika.jp/blog/takagi_hana/024.html

高木さん監修の骨董通販サイト seikanet は今晩19時公開です。特集は「3周年記念特別出品」。たのしみな品々がそろいました。
https://store.kogei-seika.jp

今回の文章を読んで、私には、今平さんと栗八さんの姿がかさなってみえました。





20230314

書きおえました、と電話がありました。

■展覧会|日置路花の書:「只」
□3月31日-4月4日|13-20時|工芸青花(神楽坂)
*3月31日は青花会員と御同伴者1名
https://www.kogei-seika.jp/gallery/20230301.html

2018年に日置路花さん(1936年生れ)の展示をおこなったとき、古道具坂田の坂田和實さん(1945-2022)に、以下の文をよせていただきました。時代をかえた眼利きとして知られる坂田さんが、おそらく唯一評価していた(共感していた、と書くべきかもしれません)書家が路花さんでした。今展の出品作は、「同志」をなくした路花さんによる追悼の書です。





20230311

京都、KAFE工船。『工芸青花』17号より。
https://www.kogei-seika.jp/book/kogei-seika017.html

一昨日から京都で、昨日はオオヤミノルさん(KAFE工船)、高木崇雄さん(工藝風向)と打合せでした。記事になるのは来年です。オオヤさんの新刊『喫茶店のディスクール』は必読です。
https://seikosha.stores.jp/items/63a2b88fbcc6a03cf9f353d1

今日は高木さんと岡山の Gallery ONO へ。「西洋古民具展」の初日でした。古道具坂田の古い雑誌広告(1977年)をみせてもらいました。小野さんが坂田さんをたずねるきっかけとなった、1/6頁ほどの、イギリスの古い椅子。
https://ameblo.jp/zempei/





20230307

ロンドン、V&A美術館の正面扉。夕暮れ。

『工芸青花』19号の特集(今夏刊)とともに、坂田和實さんの遺著『古道具もの語り』(今春刊)の編集作業をすすめています。〈この時代(注・西洋中世)のモノはなぜか、深く、清く、美しい〉。V&Aの中世室も、あいかわらずしずかで、美しかった。





20230305

ロンドン、J邸のダイニングルーム。

『工芸青花』次号19号「古道具坂田」特集のために、オランダ、パリ、ロンドンを旅しました。10人をこえる知人、友人のお話をうかがいました。ありがたい日々でした。





20230302

古美術栗八・高木孝さんの連載「花と器と」更新しました。器は古代青銅碗。随想は「今村昌平さん」その2です。〈今村昌平はかつて日活の監督でもあったし、学院は港ヨコハマですから、マドロスでしょう。呆れる様なコンセプトでしたが、映画関係者からは大いに反響がありました〉
https://www.kogei-seika.jp/blog/takagi_hana/023.html

高木さん監修の骨董通販サイト seikanet も公開しました(3月14日まで)。
https://store.kogei-seika.jp





20230301

デルフト夕景。

『工芸青花』次号19号「古道具坂田」特集のために、オランダ、パリ、ロンドンを旅しています。10人をこえる知人、友人のお話をうかがいます。思うことの多い取材です。




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