64 花器展のこと





青花の会発足10周年記念青花祭、「seikanet:花器展」は、おかげさまで多くの皆さんにご来場いただきました。ご来場くださったお客さま、出品を快く引き受けてくれた青花ネット会員(出店者)の皆さんに心より御礼申し上げます。青花祭のメインともいえる「SOKO KAKAI:始原の記憶」を開催された花人の川瀬さん(川瀬さんは会期中の3日間、終始会場に立っておられました!)、来場のお客さまに茶菓のもてなしをしてくださった茶人の木村宗慎さん、お二人の対応(おもてなしの姿勢)からは、学ばせてもらうことが多くありました。『工芸青花』編集長の菅野さんはじめ青花スタッフの皆さんは、実に楽しそうに(会期前から会期中も)立ち働いてくれました。ピンチとなっても笑顔を忘れぬ姿勢は、スタッフ全員の共通意識の様で頼もしいものでした。ありきたりな言葉しか思い浮かばず、歯がゆいのですが、皆さんのおかげで無事に「花器展」を終えることができました。ありがどうございました。

青花祭は、川瀬敏郎氏の花(SOKO KAKAI:始原の記憶)を直接眼にしていただける得難い機会となりました。また木村宗慎さんの呈茶は、ご来場くださった皆さんに(希望されればどなたにも……)無料で茶菓を振る舞うという画期的なおもてなしでした。

「花器展」もまた、多くの方にご来場、お買い上げいただき、熱気のある3日間を過ごさせていただきましたので、その意味では成功と呼べるのかも知れませんが、川瀬さん、木村さんの存在がなく、私だけだったら果たして……と思うと、今更ですが心細さを覚えます。会の前日、私が展示作業を終えるまで会場に残り、眺めておられたお二人に、「良い展示(配置)になりましたね」と言っていただけて、心強かったです。

「花器展」に来てくださったお客さまの熱意を、今後の青花ネット(seikanet)や青花の会の中に確かな足跡として残していかなければ、ただの祭り(イベント)で終わってしまいます。これからも、青花の会を愛し、楽しんでくださるお客さまと、今回「花器展」の出品に協力してくれた青花ネット(seikanet)会員の皆さんへの応えは、私なりに探し続けて行こうと思っています。

川瀬さん、木村さん、秦志伸さんと共に新潮社倉庫での最初の展示会を担当できて光栄でした。ありがとうございました。






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*この連載は、高木孝さん監修、青花の会が運営する骨董通販サイト「seikanet」の関連企画です
https://store.kogei-seika.jp/

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