会期|2024年8月30日(金)−9月3日(火)
   *8月30日は青花会員と御同伴者1名のみ
時間|13時−20時
会場|工芸青花
   東京都新宿区横寺町31 一水寮(神楽坂)
出品|毛涯達哉(神 ひと ケモノ)


講座|毛涯達哉|魂のイメージ
日時|8月30日(金)18時−20時
会場|悠庵
   東京都新宿区横寺町31 一水寮(神楽坂)
https://store.kogei-seika.jp/products/lecture-kogei-78







毛涯達哉 KEGAI Tatsuya
古美術商。1980年東京都生れ。東北大学でバイカル湖集水域の古環境学を専攻。大学院中退後、クラシック音楽関係の会社に就職。仕事の合間に独学でロシア語を習得し、2014年にサンクトペテルブルクへ移住。東京と往復する傍ら、ヨーロッパや中東に通い、古代ユーラシアやオリエント(エジプト、メソポタミア、ギリシア、ローマ、ビザンツなど)の発掘考古およびキリスト教美術を取り扱う。文化的背景や美術様式を学ぶきっかけになるよう、テーマを持たせた展示会を企画している。




今展によせて  毛涯達哉


魂はどんな形をしているのだろうか。
 古代から、人々は魂という見えないものをさまざまな形で表象してきた。丸いものであったり、鳥や昆虫など翼あるものによって表されることが多いようだ。古代ギリシアではプシュケー(蝶)、エジプトではイブ(心臓)やバー(人面鳥)、日本ではひとだまや蛍など、光を発するものに魂を見出してきた。
 魂たちにはそれぞれに行き先がある。いったいどこへ向かうのだろうか。人間社会の中で発生したものを深く知ろうとすれば、考古学・歴史学・文化人類学・精神分析学・文学といったように超域的にならざるを得ない。古代・中世の文学作品を理解の手掛かりとした多田智満子氏の著書『魂の形について』に着想を得て、魂のかたちを表象したと思われるものや、人々によって絶えず生み出されてきた象徴的なもの、つまり心の中のイメージを具現化したものに焦点を当てて、当時の文化を知る試みとしたい。




上から
・鳥形偶像 シベリア 前3−前1世紀
・動物飾板 シベリア 7−8世紀
・眼の偶像(左) 北メソポタミア 前3300−前3000年/心臓護符(中) エジプト末期王朝(前664−前332年)/勾玉(右) 古墳時代(3−7世紀)
・クスラ型偶像 アナトリア 前2500−前2300年
・偶像(中央) シベリア 7−8世紀/偶像(他2点) シベリア 17−18世紀
撮影|毛涯達哉

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