インドの女子修道院でつくられた手縫いのハンカチ、ナプキン、テーブルクロスなど約100枚を展示販売します。
会期|3月29・30・31日・4月1日(木金土日)
4月5・6・7・8日(木金土日)
4月12・13・14・15日(木金土日)
時間|13-19時
会場|工芸青花
東京都新宿区横寺町31-13 一水寮101(神楽坂)
監修|金沢百枝
修道院の工芸 金沢百枝
修道院は中世のころより、俗世から隔絶した瞑想生活を送りながら、そうした生活を維持するためにさまざまな経済活動をおこなってきました。たとえばグランド・シャルトルーズ修道院の薬用酒や、トラピスト修道院のクッキー、バター、ビールの製造などです。いまでは一般的なカヌレやマドレーヌといったお菓子も、ヨーロッパの女子修道院が起源とされます。
祝祭日にちなんだお菓子のほかに、女子修道院ならではの「商品」といえば針仕事。18世紀以降、伝道のためインドへわたった修道女たちは、修道院の経営のため、そして市井の女性のたつきにもなるようにと、ヨーロッパの刺繍技法をつたえました。現在のインドは修道院も修道女の数も減っているようですが、ラーンチー、バンガロール、ポンディシェリ、ゴアなどではいまも刺繍やレースがつくりつづけられています。ヨーロッパの女子修道院の手仕事はさらに減っているようなので、インドの修道女の針仕事は貴重なものと思います。
インドで暮していた子どものころ、もっていたハンカチはどれも修道女の刺繍入りでした。今回展示するのは、1990年代から2000年代初めに母があつめたものです。インドの女子修道院の針仕事のよさを知っていただけたら幸いです。