*nakaban作品の通信販売をはじめました
https://shop.kogei-seika.jp/products/list.php?category_id=44
*以下は「nakaban : ロマネスク 石にふれる日々」展(2022年@工芸青花)目録より
画家 nakaban さんの新作展です。青花では2019年につづき2度目で、今回もテーマはロマネスク。ただしすこしだけしぼって、nakabanさんとも話しあい、フランスの「ゾディアック叢書」──修道士アンジェリコ・スルシャン(1924-2018)を中心に、1954年から99年までブルゴーニュ地方の修道院が取材、編集、刊行しつづけたロマネスク美術、建築の本──について、になりました。つまり「本についての絵画」展。絵本や装画の仕事も多い nakaban さんらしい展観かもしれません。
nakaban
画家。1974年広島県生れ。絵画作品を中心に数多くの書籍の挿絵、文章、絵本、映像作品を発表する。新潮社「とんぼの本」や書店「Title」のロゴマークを制作。著書に『ダーラナのひ』(偕成社)、共著に『窓から見える世界の風』(福島あずさ著/創元社)等。
作品について nakaban
ロマネスクの聖堂は大都市の誕生よりも古く、そのため多くは現代でも街から離れた場所に点在します。原っぱに散らばるそれらの聖堂は、地上の星のように、光る石として在るのではないか、という思いに駆られます。
もちろん、ほんとうに石造りの建築物が発光しているわけではなく、その建造者である石工や巡礼者たちのパッションが光っている、という空想です。旅路の中継地を照らしている、地の星のイメージは、わたしの中では、そのままロマネスクの世界を伝える有名な本のシリーズの佇まいとも重なります。
そのシリーズとは、もちろん「ゾディアック叢書」のことです。この本をひらくときは、石を片手に持ちたくなります。石に触れながら、あの遠いロマネスク世界をせめて身近に感じようという狙いです。
石とページの往復の時間がしばらく重なると、旅気分も盛り上がり、それらのページから絵を描いてみたくなりました。モノクロームの写真から、単なる模写とならないように、そして尊敬する画家でもある、アンジェリコさんの写真の意図をできる限り感じて、エッセンスを探してみたいと思います。
nakaban《Lettres à “Z”》
■ 大判ポストカード(各12×17cm)
■ 10枚組
■ ケース付(nakabanさんの文章を掲載しています)
■ 2022年9月|新潮社青花の会製作
■ 3000円+税
*御購入はこちらから→ shop
*青花茶話|金沢百枝|nakabanさんの絵とロマネスク→ Apple Podcast