6月1日(木) 曇

午後、神保町の51%へ向かう途中、さぼうるの前で一誠堂書店の酒井社長と遭遇し、そのままさぼうるにてアイスコーヒーを飲む。16時に51%にて某ホテルの改修についての打ち合わせ。ハタノワタルさんの和紙をつかった空間構成や竹俣勇壱さんのカトラリーを提案させていただく。そのあと、集英社の神田錦町紹介企画の打ち合わせに同席。ボヘミアンズギルドに以前あった武満徹の楽譜がまだ売れていないか確認しに行ったら売れてしまっていることが判明。テラススクエアに移動し、東野翠れんさんのトークショウに登壇。東野翠れんさんのお話をお聞きするうちに、展示された翠れんさんの写真は、すべて人が写っていないが、どのイメージも家族や友人との思い出と結びついていることが分かる。


6月2日(金) 晴

夕方店舗に行くと、「昨日、新潟から田中さんという方がお見えになった」と聞く。新潟の田中さん、お会いしたかったです。5年程前のある晩、山ノ上ホテルで会食した際、田中さんは「日本を変えてくれ」と話し、自分は「はい」と答えたことがあった。田中さんは冗談だったのかもしれないが、田中さんは貫禄があるので、明治維新の頃ってこんな雰囲気だったのではないかと感じたことを今でもよく覚えている。夜、TOKIIROの近藤義展さんとトークイベントを店内で行う。義展さんは奥さんの笑顔がみたいために多肉植物を育てることを始めたというが、理由をお聞きして、その切実さに胸を打たれる。


6月3日(土) 晴

午後 店舗にて来年の佐藤初女展の相談。表参道に移動してガラス作家の長野史子さんの展示を拝見。急遽、長野さんと目白の古道具坂田に行くことを決めて目白へ。坂田さんと久しぶりにお会いする。店内にはシンプルなデルフトの白い無地のタイルが4枚並んでいた。むかし古道具坂田を訪れたときにもデルフとのタイルが並んでいて、それを購入したことがあった。おそらく、はじめて古道具坂田を訪ねたときではないだろうか。そのときのことを思い出して、またデルフトのタイルを求める。柳宗悦は仏教美術の基本思想を伝えるために「只」という言葉を使ったが、それを英訳すると「as it is」。おそらく坂田さんは、自分のもの選びを徹底的に行うことによって、二元論の問題にも取り組んでいたのではないだろうか。私にとってはそれも坂田さんの凄いところで、その回答は、もしかしたら数年前、松濤美術館に出品された珈琲のフィルターに現れているのかもしれない。「只」が、「優しく受け入れる」ということであれば、過剰な表現もシンプルなかたちもすべて収集するコレクターの取り組みを認めることにもつながるだろう。


6月4日(日) 晴

午後、店舗近くの三吉橋のたもとのベンチに腰掛けて、無印文庫『小津安二郎』を読んでいたら、爽やかな風が心地よく、いつのまにか寝てしまう。さんのはちの森田さんとTOKIIROの近藤友美さんにお声をかけられ目覚める。


6月5日(月) 晴

午前、スマイルズにて絵本の企画の打ち合わせ。午後、谷口智則さんが大阪からご来店。明日からの『サルくんとお月さま』販売会の搬入と飾り付けを行う。


6月6日(火) 曇

谷口さんが在店してくださる。TOKIIROの近藤友美さんご来店。お土産に石井の甘栗をいただく。石井の甘栗は大好物なのですごくうれしい。


6月7日(水) 晴

谷口さんと鮨石島にてランチをいただく。スワンカフェにてACROSS THE VINTAGEの企画の打ち合わせ。来春を目標にシャツをつくる企画。神楽坂の新潮社『工芸青花』編集部へ移動。週末に開催される「骨董祭」に出品する古道具の搬入。昭和初期のランプがちゃんと使えるかどうか不安になったので、電源につないでみると、「ブー」という音が室内に響き、一瞬、電気が消える。おそらく漏電しているのだろう。確認しておいて正解でした。


6月8日(木) 晴

午後、表参道へ。タクラムにて森岡書店総合研究所のデザインと構造についての打ち合わせを2時間。その後、有楽町のビックカメラに移動してiphoneの売り場で、どれを使ったらいいのかの相談をすること1時間30分。懇切丁寧な説明。


6月9日(金) 晴

夜、『工芸青花』骨董祭の懇親会に参加。神楽坂の新潮クラブにて。開高健の幽霊が出るという噂で有名な和室を見学。壁にかけてあるのは、会津八一と保田與重郎の書ではないだろうか。パンフレットのテキストを読んで以下の青井さんと大塚さんの対談が気になる。「美しいと感じる物なら何でもやろうと思ってきた」


6月10日(土) 晴

午前、小学校の授業参観に参加。英語と算数の授業。神楽坂に移動して『工芸青花』骨董祭を巡る。途中、書肆逆光の鈴木学さんと遭遇し、ジンジャエールを一緒に飲む。午後、店内で谷口智則さんとアートディレクターの宮古美智代さんによるトークショウを開催。夜 移動中のタクシー内で運転手の方から何歳なのか質問されたので42歳と答える。


6月11日(日) 晴

谷口智則さんの作品と『サルくんとお月さま』の搬出作業を、その場にいたお客さんが手伝ってくださる。


6月12日(月) 曇

午前、ひがしちかさんと『かさ』展の搬入飾り付けを行い、その後、山中とみこさんと合流してランチを石島にていただく。午後、森岡書店総合研究所を開設する。夜、雑誌『クレア』「本・音楽・珈琲」特集号の原稿を書く。


6月13日(火) 雨

終日店番。ちかさんが計画を立てている神戸での3店舗目の構想を聞き驚く。夜、資生堂『花椿』の原稿「リズムのある本」について書く。


6月14日(水) 曇

午前、外苑前のポールスミスジャパンの事務所にて企画の相談。阿佐ヶ谷に移動して、ひねもすのたりにて山形ビエンナーレの打ち合わせ。「畏敬と工芸」というテーマで相談。帰りにルパンに立ち寄る。


6月15日(木) 晴

午後、クレヨンハウスの吉原さんご来店。スワンカフェにてフライドポテトを頂きながら来年の企画の打ち合わせ。サイン会という名前ではなく、同じ内容を行うにしても店番と呼ぶとイメージが違ってくるのではないかと提案する。


6月16日(金) 晴

午後、ほぼ日の方々と三國さんご来店。スワンカフェにてアイスコーヒーを飲みながら今秋の企画の打ち合わせ。地下のスペースでトークイベントなどを絡めて行ったらどうだろうかという提案をする。


6月17日(土) 雨

表参道のクレヨンハウスにて谷川俊太郎さん佐藤可士和さんと企画の打ち合わせ。その後平松麻さんの個展に向かうため青山通りに出ると、『工芸青花』編集部の玉井さんと路上で遭遇する。寺田美術にて平松麻さんの新作を鑑賞。アーツ&サイエンスに立ち寄る。夜、ちかさんと似顔絵を描く


6月18日(日) 雨

午前、西荻窪のブリキ星へ行く。加川さんから「さんすけ」の画像の使用許可を頂く。デルフトのタイルも求める。終日店番。今日もちかさんと共に似顔絵を描く。深夜、鈴木大拙『無心』(角川ソフィア文庫)の末木文美士さんによる解題を読む。


6月19日(月) 晴

午前、四谷の国際交流基金にて復刻版『NIPPON』の撮影。午後、新宿伊勢丹の屋上でサンドウィッチを食べて、伊勢丹のオリジナルブランドの洋服のセレクション。大竹昭子さんの『間取り小説』刊行記念で、たけなみゆうこさんの挿画の搬入。


6月20日(火) 曇

夜、大竹昭子さんの『間取り小説』の朗読会を行う。稲木さんから、稲荷鮨の差し入れを頂く。稲木さんいつもありがとうございます。干し葡萄さんと稲荷鮨をわける。資生堂の成田久さんと年末の企画の打ち合わせをso whatで行う。


6月21日(水) 雨

午前、某ファッション誌の取材。午後、三越にて、てんぷらを頂き、その後バナナジュースのナッツ入りを約20分並んで購入。その後、スワンカフェにて櫛田理さん、良品計画の方々と今秋に行う企画の打ち合わせ。私はジンジャエールを注文した。


6月22日(水) 曇

午前、渋谷にて東急金沢ホテルの打ち合わせ。名曲喫茶ライオンにてホットコーヒーを飲みながら、スマホを買ったので店内の写真を撮ってみると、「撮影禁止です」と言われる。文化村にて「ソール・ライター」写真展を見る。その後西村にてランチがてらフルーツサンドを頂く。


6月23日(木) 晴

スワンカフェにて印刷博物館学芸員の方々と、来年に展覧会ができるか打ち合わせ。梅林にとんかつを食べに行く前に、ギンザシックスに立ち寄り、TSUTAYAにて本を眺めていると、ダイアン・アーバスの『Libraly』を見つけて購入を決める。意外と時間が経っていて、梅林は閉店していました。


6月24日(金) 曇

森岡書店総合研究所の企画として、神保町の古書街にて古本を購入するツアーを行う。ボヘミアンズギルド、風月堂、小宮山書店などをめぐり、ミロンガにて何を買ったかの発表を参加者同士で行う。その後、東武伊勢崎線にて栃木市へ向かい、パーラー栃木にてコーヒーを頂き、オーナーの鯉沼さんに会う。帰りは小山駅から新幹線で帰る。


6月25日(日) 雨のち曇

店番。


6月26日(月) 雨のち曇

午後、川内倫子さんの写真集『halo』と写真作品の搬入。その後、日本橋COREDOの平田牧場にてとんかつを頂く。


6月27日(火) 曇

川内さん初日。風邪。


6月28日(水) 雨

風邪。銀座トリコロールで料理研究家の飯塚由紀子さんと京都での企画の打ち合わせ。その後神保町のラドリオに移動して、森住さんと会社運営の打ち合わせ。その後神保町の51%にて写真展を拝見する。


6月29日(木) 曇

午前、銀座百点の取材をしていただく。午後、津田直さんご来店。お互いに近況報告。溜まっていた経理の処理。スワンカフェにてイラストレーターの山口洋佑さんと打ち合わせ。


6月30日(金) 雨のち曇

午後、数寄屋橋の東急プラザにて某企画の打ち合わせ。資生堂ギャラリーに移動して沖潤子さんの展覧会のレセプションに参加。その後帰宅。


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森岡督行 yoshiyuki morioka

「森岡書店」主人。1974年山形県生れ。著書に『BOOKS ON JAPAN 1931-1972 日本の対外宣伝グラフ誌』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『写真集 誰かに贈りたくなる108冊』(平凡社)、『荒野の古本屋』(晶文社)、『東京旧市街地を歩く』(エクスナレッジ)など。「青花の会」編集委員。
facebook:yoshiyuki.morioka.7


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